【ルール5ドラフト】メジャーフェーズリスト(レポ & GIF)


本ポストは米10日に行われたルール5ドラフトのメジャーフェーズ計16人のレポ & GIFを紹介したモノである。レポは「【ルール5ドラフト】トップ31プロスペクトリスト」よりもボリュームアップした内容に仕上げたつもりなので、少しでもルール5ドラフトのチェック材料として活用して頂けると幸いである。


(注)GIFは主にYouTube内のMiLBチャンネルを利用したが、ビデオが無いプロスペクトについてはこの限りでは無い。また、クリス・オグレディ(LHP)はノッティンガムFCのサッカープレーヤーのビデオばかりヒットする事情から、泣く泣くGIFには向かないビデオを貼り付けている。ご了承頂きたい。


では、スタートしてみよう!

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タイラー・ゴッデル:OF:TB→PHI
アスリート性に支えられた攻守にルール5ドラフトのトップピックたる評価が与えられた。11年ドラフト #41 。12〜13年こそ平凡なパフォーマンス止まりも、A+以上ではソリッドな内容。15年は3B→OFへのコンバートを経て2Aで12ホーマー & 28SB & OPS.783。主にレフトをプレーしたディフェンスもOF3ポジション全てでOKたる評価を得ている。PHIにとってはオデュベル・ヘレーラ(OF)に次ぐルール5の大ヒットとなるか?

ジェーク・ケーブ:OF:NYY→CIN
パワーレスでダイナミックさには欠けるもソリッドさではゴッデルを上回る。マイナーでは全クラスで.280前後のコンスタントなアベレージをマーク。パワーレスながら変化球に対しても対処が出来るスキルが光るショートヒッターな上15SBレベルのスピードも有する。センターを主にOF3ポジションをプレー出来るディフェンスもソリッド。かつてPとして94マイルをマークしたアームは以前のレベルには至らないが、平均以上はキープ。

エバン・ルトキー:LHP:NYY→ATL
 
パン・アメリカン大会ではカナダメンバーとしてプレーしたリリーバー。大柄なフレームからMAX95マイルのストレート & スライダーのコンビネーションでKを生み出す。スライダーの評価はレポで分かれる内容も15年はA+-2AでK/9=12.0 & 2.63ERAをマークとバツグンのパフォーマンス。スキル面の甘さがネックで特にコマンドにはムラがある。15年に大きな向上を辿った一方で、マイナー6年のBB/9は4.7と平均を大きく下回る。

ルイス・ペルドモ:RHP:STL→COL→SD
ドラフト後SDへトレード。2A以上でのプレー無しもルール5ドラフトクラスではトップクラスのポテンシャルの持ち主。パワフルなストレート & スライダーのコンビネーションが光る。15年はA-A+で3.98ERA & K/BB=3.19。FGでもプレーしMAX97マイルのストレートで評価を上げた。コントロールは一定レベルもコマンドは平凡。2A以上でのプレーも無く上位レベルでのアジャストは未知数。プロスペクトとしてのバリューが大なタイプ。

コリン・ウォルシュ:2B:OAK→MIL
15年マイナー全体トップの124BBをマークしブレーク。.301たるアベレージに加え13ホーマー & 17SBと一定レベルのパワー & スピードのコンビネーションを示し、アスリート性の乏しさに言及したレポの内容をひっくり返した。元々ヒッティング & アプローチ面のスキルには定評を得ていたタレントでマイナー6年のOBPは.395。エリック・ソガード(OAK)と比べられるプロスペクトだが、パワーではソガードを上回る打者。

ジャバリ・ブラッシュ:OF:SEA→OAK→SD
SDがトレードで得た2人目のルール5ドラフトタレント。バージン諸島出身の大柄なOF。15年は2A-3Aで32ホーマー & OPS.946とベストツールのパワーに支えられた大ブレーク。K%は高いもBBを生み出せるアプローチの持ち主でOBPは平均以上。コーナーOFに見合うパワフルなアームも持ち味の1点。ベースランニングのスキルもスカウト間では高い評価を集めている。コンタクト面でのアジャストがメジャーでのカギとなるハズだ。

ジョシュ・マーティン:RHP:CLE→SD
輩出メジャーリーガー計4人止まりの無名カレッジ(サムフォード大)出身。カレッジではSPとしてプレーもマイナー4年では139Gで4GSのみ。13~15年はハイレベルなK/BBで目立ち、特にここ2年はERAも2点台。15年は2A-3Aで2.27ERA & K/9=10.7といずれもキャリアハイをマークした。ダイナミックなメカニクスでコマンドよりもボール単体のパワーで押すタイプ。カレッジ時よりも球速は3~5マイルアップし93~95マイル。

ジョーイ・リカード:OF:TB→BAL
2AでOPS.634止まりの14年からパフォーマンスが大きく向上。A+-2A-3Aで69BB/75K & 23SB & OPS.874をマーク。OF3ポジションをプレー出来るディフェンスの評価も高く攻守でソリッド。パワー以外の4ツールタイプのタレントでバランスの良さが光る。主立ったプロスペクトリスト入りしなかった最大のワケはツールレベルの平凡さ。ズバ抜けたツールに乏しく、レギュラーを得るには尖った部分の少なさがネックとなる。

デオリス・ゲラ:RHP:PIT→LAA
07年オフBAトップ100リスト #35 の元トッププロスペクト。同年はヨハン・サンタナ(LHP)のトレードでMIN入りのパッケージにも組み込まれた。マイナーでは計10年プレーと伸び悩んだが、スライダーからチェンジアップ主体のスタイルにモデルチェンジし15年にメジャーデビュー。90~92マイルのストレート & 80マイル前半のチェンジアップの緩急で16.2IP/17K/3BBたるパフォーマンスを示した。フライボーラー。

ジョー・ビアジニ:RHP:SF→TOR
6-4/215と大柄なフレーム。12〜14年は平凡なパフォーマンス止まりも、コントロールが向上を辿った15年は2Aでブレーク。ストレート & チェンジアップ主体にゾーンをアグレッシブに攻めるピッチングで2.42ERAをマーク。BB/9=2.3はキャリアハイを大きく上回った。コマンド & スライダーのキレの平凡さからK/9=5.8止まり。マイナーでは主にSPもリリーフに回ることでMAX96マイルのストレートのパワーアップが目される。

マット・ボウマン:RHP:NYM→STL
小柄なフレームからアングルを付けて投げ下ろすスタイルはティム・リンスカム(SF)似もウリはソリッドさ。12〜14年はマイナーでK/9=8.2 & K/BB=3.30以上をクリア。シンカー & スライダー & カーブ & チェンジアップと多彩なボールをコマンド良く扱うグラウンドボーラー。15年に入り3Aで5.53ERA & K/9=5.0とパフォーマンスが大きく下降した点が大きなネック。平均レベルと評されるスタッフの出来がカギとなる。

ダニエル・スタンプ:LHP:KC→PHI
左打者を.167たるアベレージに抑え込んだ点を評価されての指名となったLHP。SPとしてプレーした13年には7IPノーヒッターもマークしたが、14年からはリリーフメインの役目に回った。94マイルのストレート & スライダーを主体にKを生み出すスキルが高くGO/AOも2.00とハイレベル。LOOGYたる役目以上のバリューを出すことが出来るポテンシャルを示すが、15年に入りBB/9が2.3→3.9と大きく悪化を辿った点は不安材料。

クリス・オグレディ:LHP:LAA→CIN
カレッジでプレー時から主にリリーフとしてプレー。コマンド良くゾーンを攻めるスタイルが光る。87~90マイルのカッターはLAA入り後にメカニクスの修正で球速が向上したベストピッチ。ソリッドなスライダー & チェンジアップも扱ってのコンビネーションで抑えるスタイル。ポテンシャルは平凡もスキルが高いPで13~15年はいずれのシーズンもK/BBは4.00以上。15年は2A-3Aで3.59ERA & K/BB=4.07も3AではK/BBが下降。

ザック・ジョーンズ:RHP:MIN→MIL
MAX100マイルのストレート & スライダーのパワーボールで打者を捻じ伏せる。マイナー4年のK/9は12.8とハイレベル。血行障害で10IPでのプレーに止まった14年からカムバックした15年もポテンシャルの高さを証明しルール5ドラフトでの指名に至った。カレッジ出身ながら15年に初の2A入りな上6.00ERAと平凡なパフォーマンス。コマンド & コントロールの乏しさが上位レベルでのアジャストメントに向けた大きなネックとなる。

ブレーク・スミス:RHP:CWS→SD
13年にOF→Pにコンバート。OFとしてもマイナー7年でOPS.808をマークしLADではBAトップ30リスト入り計4回と平均以上のタレント。カレッジでプレー歴もあるPにより大きなポテンシャル評を集めてのコンバートと目されるが、15年は2A-3Aで2.89ERA & K/9=10.9。94マイルのストレート & パーム気味のチェンジアップを扱う2ピッチタイプ。13〜15年でK/9=9.2をマークも、134IPで75BBとコントロールの平凡さがネック。

ジマン・チェ:1B:BAL→LAA
マイナーリーグFAでBAL入りからルール5ドラフトでLAA入り。14〜15年はOP戦での故障 & PED使用で50Gの出場停止処分も味わうと何かとトピックが尽きない2年を送った。オフェンス面の実力はハイレベルでマイナー5年のOPSは.886。ズバ抜けたパワーは無しもアプローチが良くゾーンコントロールに長けるミドルヒッター。PED処分後も少々のパワーダウンをする一方でOBPは.388。10〜15年でワーストのOBPは.386。

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